大阪ナイトカルチャー
提言
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デビッド・マクレラン 伝統生かしたイベントを カナダ総領事:デビッド・マクレラン氏
 首都オタワにある国立劇場には3つのホールがありますが、開演は夜8時からで、劇場内のレストランで夕食をとってから、ゆっくり観劇を楽しむことができます。仕事後自宅に戻り、シャワーを浴びて着替えてから、夫婦で劇場に出かける人もいます。モントリオールでは、8時に開演したオペラが11時に終わったとしても、その後ゆっくり食事を楽しむことができるレストランがいくつかあります。
  夜のスポーツ観戦も盛んです。大勢の人が7時過ぎから始まる野球やフットボールの試合を、ホットドッグ片手にのんびりと楽しんでいます。トロントには大リーグのチーム、トロント・ブルージェイズがありますが、大リーグには引き分けがないので、勝敗が決まるまで19回、20回まで延々と試合が続くこともあります。そして、トロントでは地下鉄が午前1時半頃まで運行しており、地下鉄が終電を迎えた後は、深夜バスが地下鉄の始発が開始されるまで運行していますので、終電を気にせずに応援し続けられます。
夏は夜9時ごろまで明るいので、仕事後にゴルフ場でラウンドすることも可能です。大人だけでなく、子どももテニスや野球などのスポーツを夜楽しんでいます。
 大阪ナイトカルチャー事業は、「夜の生活を豊かにする」という観点でとても良い企画だと思います。ローマやパリでは、1日中街のいたるところのホールや野外でコンサートが行われ、老若男女が気軽にアートに触れられる日があります。その日は電車も特別に夜間運行をしており、終電を気にせずにコンサートを楽しむことができ、地元の人も観光客も、芸術の都であることを再認識するそうです。 
  カナダ人も音楽や芸術のフェスティバルが大好きです。モントリオールのジャズフェスティバルは、世界中からたくさんの人々が集まります。ホールやライブハウスだけでなく、通りや街角でもパフォーマンスが楽しめます。大阪にはコンサートホールや劇場が多数ありますので、このような催しの開催は可能だと思います。その際には是非日本の文化を生かしてほしいと思います。先日南座へ行った際、幕間に座席でお弁当を食べる光景をみて驚きました。カナダでは劇場に飲食物を持ち込むことが禁止されているからです。ただ、この風景も日本で永く培われた観劇のスタイルであり、その伝統・歴史に私は感心しました。
  働く世代を取り込むナイト・カルチャー・スタイルと、このような従来の観劇スタイルの混在により、文化事業に対する多様な要望に応えることができるのではないでしょうか。